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あらすじ

1764年、ルイ15世統治時代のフランス。

ジェヴォーダンの農民たちは恐怖のどん底にいた。
岩だらけの片田舎、よく深い霧に包まれるこの土地で夜毎おこる惨劇。
それは猛り狂った野獣によって繰り広げられる血の饗宴。
抵抗する術を持たない女や子供が次々と殺され、その体を引き裂かれ、文字通り頭から食いちぎられる。

人々は野獣を倒すべく、様々な方法で戦いを挑んだが、それはすべて徒労に終わった。
野獣は追いつめられる度に、奇跡のように姿を消すのだ。

恐ろしい惨事は続き、人々の恐怖は高まり、野獣の話は国中で噂となった。
やがて人々は、それを呪いだと信じるようになる。
野獣は地獄から来た化け物、神によって送られた天罰だと。

ルイ15世は、野獣によって恐怖に支配されたジェヴォーダンに、ある男を送り込んだ。

彼の名は、グレゴワール・デ・フロンサック。
啓蒙家で、優れた科学者でもある彼は、風変わりで無口な従者マニを連れて惨劇の地へと赴いた。
深い霧に守られたジェヴォーダンの山々、欝蒼と茂る森、荒れた岩肌、フロンサックとマニは本能的に神秘的な力の存在を感じる。

そんなフロンサックとマニに熱心に協力を申し出たのは、啓蒙家の貴族の若者マルキ・トマ・ダプシェ。
彼は、2人を歓迎し宴を催す。
そこでフロンサックは、地元の貴族の兄妹、ジャン=フランソワ・ド・モランジアスとマリアンヌ・デ・モランジアスに出会った。
フロンサックは知的で美しいマリアンヌに強く心惹かれる。

何故か非協力的な地元の人々の中、フロンサックは、野獣の正体を探るべく調査を進める。
野獣は化け物?狼?…殺毅はいまだ続く。

フロンサックの調査が遅々として進まないことに業を煮やしたルイ15世は、家臣のボーテルヌ総督を送り野獣捕獲を指揮させることにした。
数日後、総督は任務の成功を宣言する。

「怪物は殺された」。

しかしそれは仕組まれた茶番劇であった。
総督はフロンサックを呼びつけ、ただの狼を野獣の剥製に改造するよう命じる。

表面上、騒ぎは野獣の死という形で終結したかに見えた。
だが…その次の春、トマから、野獣による殺戮が未だ続いているという知らせが届き、フロンサックはいてもたってもいられず、マニとジェヴォーダンへ戻る。

やがて始まる、最後の戦い。<ジェヴォーダンの獣>とは、果たして何なのだろうか…。

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